iPhoneやiPad、iMacに搭載されているチップセットにはCPU、GPUのほかにNeural Engineというチップが搭載されています。WindowsユーザーからするとCPU、GPUは知っていても、Neural Engineという言葉はよく分からないものです。今回はNeural Engineがどういったものか簡単に解説します。
Neural Engineは機械学習の処理を行う
CPUは演算や制御の処理、GPUは映像出力の処理を担当します。それに対して、Neural Engineは機械学習の処理を担当します。このEngineは機械学習に最適化されており、写真撮影や画像音声処理、3Dグラフィックで活躍します。iPhoneユーザーが普段から使う顔認証やSiriにも使用されているようです。CPU、GPUに比べると少し特殊なチップですが、AppleがARや画像認識を推進していることや、近年半導体各社が似たようなチップを開発していることを考えると、重要なチップと言えます。
Neural Engineはどのように活用されているか
Apple製品の多くに搭載されているAチップ、ＭチップにすでにNeural Engineが搭載されています。iPhoneの場合、写真撮影時のナイトモードやポートレートによる被写体の切り抜き、Face IDといった多くのユーザー使用する機能にNeural Engineが活用されています。iPadやiMacでは、センターフレーム機能にNeural Engineが活用されています。そのほかにも、自然言語処理や3Dビデオゲーム、AR（拡張現実）にもNeural Engineが活用されています。
また、現在のNeural Engineはコア数、演算処理回数が第一世代のものより増えていて、年々性能が上がっており、それにつれてiPhoneのカメラ性能も上がっています。
以上、Neural Engineについての解説でした。
