Microsoftは5月20日、ワシントン州の新キャンパスにて行われた基調講演で、AIに設計された新Windows PC「Copilot+ PC」を発表しました。
「Copilot+ PC」では、40TOPS以上の計算能力を持つプロセッサが必須条件になっており、Windows上で動くAI機能やNPUに最適化された各社アプリ(AdobeやDaVinci Resolveなど)のAI機能を、クラウドを経由せずオンデバイスで動かすことができます。
Windowsに搭載される、主な3つの新AI機能
基調講演では、「Copilot+ PC」に搭載されているNPUを使った3つのAI機能が紹介されました。これらの機能は、オンデバイスで行われるので、クラウドを使うよりも高速で、プライバシーを保護することができます。
Recall
「Recall」は「思い出す」という意味ですが、この機能はその意味をそのまま表したものになっています。
「Recall」は、ユーザーがPCで開いたアプリケーション、ウェブサイト、ドキュメントなどの画面をタイムラインで記憶することで、時間をさかのぼって自分が開いたウェブサイトやフォルダ、メールを思い出すことができます。
また、特定のウェブサイトやアプリをフィルタリングして保存しないようにすることで、自分のプライバシーを管理することができます。
Cocreator
「Cocreator」は、NPUとローカルの小規模言語モデルを使って、手書きとプロンプトを組み合わし、新しい画像を作成する機能です。簡単なアイデアをAIを使って簡単に進化させることができるので、イラストが苦手な人でも品質の高いイラストを作ることができるかもしれません。
Restyle Image
「Restyle Image」は、画像生成と写真編集を組み合わせたAI機能です。CyberpunkやClaymationなどのプリセットスタイルを使って、背景や前景、全体像を変更することで、新しい画像を作成することができます。
有名アプリのAI機能
これらのMicrosoftが用意するAI機能の他にも、
- Adobe(Photoshop、Lightroom、Expressなど)
- DaVinci Resolve Studio
- CapCut
- Cephable
- LiquidText
- djay Pro
などの主要アプリケーションに、NPUに最適化されたAI機能が搭載されます。
新しいMicrosoft Surface
Microsoftは、「Copilot+ PC」の発表と同時に、その最初の製品となる新しいSurfaceシリーズも発表しました。発表された製品は
- Surface Laptop(13.8インチと15インチ)
- Surface Pro
の2つです。
新たに「Snapdragon X Elite」と「Snapdragon X Plus」を搭載したSurfaceは、今まで紹介したAI機能はもちろん、高いバッテリー持続性能や、新たに刷新された筐体が特徴的です。
Surface Proのアクセサリには、新たに「Surface Pro Flex キーボード」が登場しました。このキーボートは、Surfaceにつなげた状態はもちろん、離した状態でも使うことができます。素材には、カーボンを使用することでキーボード自体の強度も上がっています。
また、Surfaceの他にも、「Acer」、「ASUS」、「Dell」、「HP」、「Lenovo」、「Samsung」から、同プロセッサを搭載した「Copilot+ PC」製品が、6月18日より発売されます。
Source:https://news.microsoft.com/ja-jp/2024/05/21/240521-introducing-copilot-pcs/