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intelの第15世代Core iシリーズは登場しない?2つに分かれたintel CPUブランド

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intel -第15世代Core iシリーズ
画像:Intel

intelのCPUといえば、馴染みのある「Core i」プロセッサですよね。

現在までに第14世代のCore iシリーズまで登場していますが、intelは今後、「Core Ultra」と「Core」ブランドの2系統で商品展開することを発表しています。

そのため、「第〇世代」やCoreの後ろに続く「i」は廃止され、Core 3/5/7といった表記になる可能性が高いです。世代数は名称の語尾に付くプロセッサーナンバーで判別するようになります。

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Intelが「Core i」を廃止する理由

順番に行くと、次は第15世代のCore iシリーズが登場する予定ですが、違う名称になるかもしれません。この変更についてintelは、「Core Ultraの登場がintelのCPUアーキテクチャにとって大きな変革期になること」と「一般消費者にとって分かりやすい名称にするためには、よりシンプルな名称にする必要がある」という2つを理由に挙げています。

  • Core Ultraシリーズの登場は、intelにとって、CPUアーキテクチャの大きな変革期になる
  • 今のCore iシリーズは、一般消費者にとって分かりずらく、商品を理解してもらうにはシンプルな名称に変更する必要がある。

今後は「Core Ultra」シリーズを主軸に切っていく

現在のintelの現行CPUは、シリーズ初代となる「Core Ultra(シリーズ1)」と「第14世代Core i シリーズ」の2つです。

例年通りであれば、「第14世代Core i シリーズ」に続いて第15世代が登場するのですが、今後は「Core Ultra」ブランドを主軸に舵を切っていくため、Core i の商品展開は、あまり期待しない方が良いでしょう。

実際に、今年の後半には現在の「Core Ultra(シリーズ1)」の後継となる開発コードネーム「Arrow Lake」と「Lunar Lake」が登場予定で、年末にはこれらのプロセッサを搭載したOEM商品が登場するとされています。

「第14世代Core i シリーズ」の後継?とされる新「Core」シリーズに関する情報は、現在ほとんどないため、登場時期については分かりません。

次の章では、現在登場している「Core Ultra(シリーズ1)」と「第14世代Core i シリーズ」について、今後登場予定の「Arrow Lake」と「Lunar Lake」がどういったものか簡単に解説したいと思います。

第14世代Core i シリーズ

画像:Intel

「第14世代Core i シリーズ」は、去年の10月に登場したデスクトップ向けCPUです。10月に発売されたラインナップは「Core i9-14900K」、「Core i7-14700K」、「Core i5-14600K」と内蔵GPUを除いた計6モデル。2023年10月17日より出荷されました。

第13世代のリフレッシュ版となるため、アーキテクチャやソケットは、ほとんど変わっていませんが、Core i9ではクロックが向上、Core i7ではEコア数が増加しています。最上位モデルの「Core i9-14900K」は、Pコアが8、Eコアが16の計24コア構成となっています。スレッド数は32です。

ちなみに、今年の1月にはノートPC向けの「Core U」とハイスペックノートPC向けの「Core HX」が発表されています。

Sourece:https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/details/processors/core.html

初代Core Ultra(シリーズ1)

画像:Intel

Intelが開発した次世代プロセッサ。

「Core Ultra」は、去年の12月14日に発表されたSoCです。コードネームは「Meteor Lake」。昨今のトレンドであるAI PCに向けて開発されたNPU搭載プロセッサの第一弾で、発表と同時に各OEMメーカーから「Core Ultra」を搭載した製品が出荷されました。

「Core Ultra」は、従来のintel製CPU(Core i シリーズ)と比較して違い点がいくつかありますが、大きく違いのは、NPUが搭載されていることです。

NPUの特徴。搭載するメリット

NPUとは、AIワークロードに最適化された専用のプロセッサのことで、CPUやGPUよりも高機能かつ高効率にAIを使った各機能を動かすことができます。従来の「Core i」 シリーズにはこのNPUは搭載されていませんでした。

NPUをPCに搭載するメリットとして、AIワークロードの高速化やプライバシー保護が挙げられます。通常、AI機能を使用する際は、PC本体ではなく別のサーバーで処理しています。そのため、PCを常にインターネットに接続する必要があるうえ、ネットワーク経由による遅延が発生していました。

PC本体にNPUを搭載すれば、わざわざサーバーにデータを送らずにユーザーのPC上で処理することができるため、常にインターネットに接続する必要がなく遅延もある程度解消されます。また、データをPC本体に留めて置けるので、プライバシーも保護できます。

AIに最適化された半導体チップ開発が重要になる

従来よりも、AI機能を使うことが多くなった今は、NPUをプロセッサに搭載することは重要なっています。プロセッサの基本的なスペックや電力効率の性能向上も今まで通り重要ですが、加えてNPUを駆使してAIに対応していけるのが今後の半導体企業の業績を左右するでしょう。

そのため、Intelにとって、従来の「Core i シリーズ」ではなく、NPUを搭載した「Core Ultra」の存在が欠かせないというわけです。

初代Core Ultra(シリーズ1)のラインナップ

現在登場しているCore Ultra(シリーズ1)は、最新の「Intel 4」製造プロセスを採用したことや通常のPコアに加えて、さらに低負荷時に駆動するLP Eコアを搭載したことで、消費電力を大幅に削減しています。また、Eコアでは分岐予測の強化、Intel Thread Directorフィードバックの強化、Pコアでも同様に分岐予測の強化とIntel Thread Directorフィードバックの強化の他にバンド幅の拡張を施すことで性能が上がっています。

ラインナップは、大きく分けて「Core Ultra 5」、「Core Ultra 7」、「Core Ultra 9」の3を用意。さらに、ベースパワーが28Wの「H」と15Wの「U」が用意されていて、現在のCore Ultra(シリーズ1)のSKUは合計で20製品あります。上位モデルとなる「Core Ultra 9 185H」は、Pコアが6、Eコアが8、LP Eコアが2の計16コア構成。スレッド数は14。Pコア最大動作クロックは5.1GHz、Eコア最大動作クロックは3.8GHz。GPUは「Intel Arc GPU」となっています。また、デスクトップ向けSKUは登場していません。

Sourece:https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/details/processors/core-ultra.html

Lunar Lake

画像:Intel

「Lunar Lake」(開発コードネーム)は、現在登場しているCore Ultra(シリーズ1)の後継となるCore Ultra(シリーズ2)です。現在は、今年の後半に正式発表され、年末に向けて搭載OEM製品が展開される予定となっています。

Lunar LakeもCore Ultra(シリーズ1)と同様にNPUを搭載したAI PC対応プロセッサです。しかし、シングルスレッド性能の強化や飛躍した電力効率、プロセッサ全体のAI演算性能の向上など、シリーズ1とは比べ物にならない性能向上が発表されています。

また、AppleのMacシリーズに搭載されているMチップのように、シリーズ2では、メモリがオンパッケージ化されることも発表されています。

「Copilot+ PC」に対応する初のIntel製プロセッサ

Lunar Lakeに搭載されるNPUは、ニューラルコンピュートエンジンやSHAVE DSPが増え、メモリの帯域幅が2倍になったことで演算性能が48TOPSまでに達するとされています。(プロセッサ全体では120TOPSを発揮する)

現在、Microsoftが提唱する「Copilot+ PC」に準拠するためには、いくつかの条件がありますが、その中に「NPUが40TOPS以上」という条件があります。シリーズ1では、このTOPS数が足りませんでしたが、Lunar Lakeはこれをクリアできるので、Intelとして初めて「Copilot+ PC」に対応したプロセッサになります。

現在唯一「Copilot+ PC」に準拠しているQualcommの「Snapdragon X Elite/Plus」に対抗できることや、「Snapdragon X Elite/Plus」のNPUが発揮する45TOPS(プロセッサ全体では75TOPS)を大きく超えるため、かなり期待されています。

Arrow Lake

Arrow Lake(開発コードネーム)は、Lunar Lakeと同時期に発表される予定のプロセッサです。

Arrow Lakeは、Core Ultraの延長線上のプロセッサになるようで、Lunar Lakeとの違いは、Lunar Lakeが主に低消費電力のモバイルノートPC向けであるのに対して、Arrow LakeはハイパフォーマンスPCやゲーミング用PCやデスクトップ向けに展開されることです。

現在のCore Ultraにはデスクトップ用モデルがないため、Arrow Lakeがこの枠を埋めることになります。

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まとめ

この記事では、第15世代Core iシリーズは登場する可能性が低いことや、今後Intelは「Core Ultra」と「Core」の2ブランドで展開していること、今後登場する「Lunar Lake」と「Arrow Lake」について解説しました。

  • 第15世代Core iシリーズが登場する可能性は低い
  • 今後、Intelは「Core Ultra」と「Core」の2ブランドで商品展開をしていく
  • 今後登場する「Lunar Lake」と「Arrow Lake」を簡単に紹介

2008年からおよそ15年続いたCore iシリーズですが、「Core Ultra」の登場により、ついに終わりを迎えることになりました。馴染みのある呼称がなくなるのは少し寂しいですが、次のCore Ultraシリーズに期待しましょう!

これからのintelは、Core Ultraシリーズに注力していくと思われますが、「Core」ブランドは存続するとしているため、今後どういった形で存続させるのか注目です。

おわり!

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