皆さんは、パソコンやゲーム機を使用中に、急に動作が遅くなったり、ゲームがカクついたりした経験はありませんか?その原因の一つに「サーマルスロットリング」が考えられます。
サーマルスロットリングは、パソコンの部品、特にCPUやGPUが高温になると、その性能を自動的に抑える現象のことです。今回は、サーマルスロットリングがなぜ起こるのか、どのような影響があるのか、そしてどのように対策すればいいのかを詳しく解説していきます。
サーマルスロットリングとは?
サーマルスロットリングは、パソコンの部品が熱を持ちすぎると、その部品を保護するために、一時的に動作速度を下げる機能です。主に、熱を持ちやすいCPUやSSDに搭載されています。まるで、人間が熱中症になるのを防ぐために、体が汗をかいたり、呼吸が速くなったりするのと同じような仕組みですね。
なぜサーマルスロットリングが起こるのか?
サーマルスロットリングが起こる主な原因は、以下の4つです。
- 冷却性能の不足により、パソコンケース内の空気がうまく循環せず、熱がこもってしまう。
- ゲームや動画編集など、パソコンに高負荷な処理を行う。
- 室温が高く、パソコン周囲の温度が高い。
- 冷却ファンやヒートシンク、ラジエーターなどの冷却システムの劣化による冷却性能の低下。
サーマルスロットリングの影響
サーマルスロットリングが起こると、以下の様な影響が現れます。
- CPUやGPUの性能が低下するため、パソコンの動作が遅くなったり、ゲームのフレームレートが低下するなどパソコン全体のパフォーマンスが悪化する。
- パソコンがフリーズしたり、再起動するなどシステムが不安定になる。
- 高温状態が続くと、部品の劣化が早まり、寿命が縮まる。
サーマルスロットリングの対策方法
サーマルスロットリングは、パソコンの部品が壊れないように守る大切な機能ですが、発生してしまうと、パソコンが遅くなるため起こしたくはありません。
サーマルスロットリングを防ぐためには、以下の対策が有効です。
- ケース内にファンを増設したり、エアフローを意識して、ケース内の空気の流れを良くする。
- 高性能なCPUクーラーやGPUクーラーを交換する。
- 熱伝導率の良いサーマルグリスに塗り替える。
- 高負荷なソフトを同時に起動しない、グラフィック設定を下げるなど、高負荷な処理を避ける。
- 冷房の風が当たる場所へパソコンを移動させる。
- パソコン内部の埃を掃除して、冷却性能を維持する。
まとめ
サーマルスロットリングは、パソコンのパフォーマンスを低下させ、部品の寿命を縮める可能性があるため、放置しておくことのは良くありません。この記事で紹介した対策方法を試して、快適なパソコン環境を維持しましょう。