どう見分ければいい?USB PD対応ノートパソコンの調べ方!
USB PD(USB Power Delivery)とは、通常のUSBよりも高い電圧と電流に対応することで、パソコンやスマホなどの電子機器に素早く充電ができる機能のことです。別名、急速充電とも呼ばれます。
このUSB PDは、今主流になりつつあるUSB Type-C端子に搭載されています。しかし、全てのUSB Type-C端子に搭載されているわけではないので、使用するにはきちんと端子見分ける必要があるのですが、なんせ端子の形状が全く同じなので製品の仕様書を見ない限り、見分けるのは困難でしょう。
この記事では、そんなUSB PDの仕組みやメリット、電子機器でUSB PD端子を見分けるポイントなどをまとめていきます!ぜひ最後までご覧ください。
USB PDの仕組み。なぜ高い電圧・電流に対応できるのか?
USB Type-C端子には、データ転送や電流を流すための、いくつかのピンが搭載されているのですが、このピンの中に「CC」と呼ばれる充電用の信号ラインがあります。それぞれのUSB PD対応機器を接続した際に、この「CC」が充電器側の供給能力情報と機器側の要求電力情報を自動で交換することで、最適な電圧・電流を見分け、安全にかつ短時間で電気を供給することができるのです。
例えば、とあるノートパソコンにUSB PD対応充電器を接続したとしましょう。このノートパソコンのUSB Type-C端子は最大65Wに対応。一方で、USB PD対応充電器は最大100Wに対応している場合、そのまま最大100Wでノートパソコンに電気を供給する壊れてしまう恐れがありますが、ノートパソコンがCCを通して「65Wで充電して!」という情報を充電器に流すことで、充電器は安全に65Wに下げて給電することができるというわけです。
USB PDを使うメリットとは?付属のACアダプタじゃダメなの?
USB PDにはどういったメリットがあるのか。そもそもUSB PD対応でなくても、通常のUSB端子でも充電はできますが、USB 2.0規格では最大2.5W、USB 3.0規格では最大4.5Wでしか電力を供給できません。一方で、最近のUSB PDは、100Wという高出力も主流になりつつある中で、最大240Wの充電も登場しています。W数の桁が違う分、充電スピードも圧倒的で、バッテリー容量が比較的小さいスマホでは圧倒間に充電が完了してしまいます。デスクトップPCの需要が減り、モバイル機器が主流になりつつ現代では、USB PDは生活に欠かせない機能の1つになっています。
また、Windowsのようなノートパソコンには付属のACアダプタが付いてきますが、これを使わずにあえてUSB PDを使うのにもメリットがあります。それは、充電ケーブルの汎用性が高いことです。現在USB Type-C端子は、多くの機器の充電端子として採用されることが多く、タブレットやスマホなんかもUSB Type-C端子が一般的ですよね。そんな中で、ノートパソコンもUSB Type-C端子で充電を賄ってしまえば、全ての機器を1本の充電ケーブルを対応できます。これなら、持ち物も減って、わざわざ重たいACアダプタを持ち歩く必要もありません。
正しく使用するには?
USB PDを使うには、まず充電したい機器(スマホやノートパソコン)の最大W数を確認します。大抵、製品のホームぺージを見ると、仕様書に記載があると思うので、そちらを確認すると良いです。次に、この最大W数と同じもしくわそれ以上のW数に対応したUSBケーブルと充電器を用意して接続するだけです。
例えば、最大65Wのノートパソコンであれば、65W以上の給電能力のあるUSBケーブルと65W以上の出力に対応した充電器を用意し接続します。
USB PD対応ノートパソコンの調べ方
まずは、自身が持っているノートパソコンの仕様を調べてみましょう。USB-A端子や、充電ポート、LANポートなどいろいろありますが、USB PDはUSB Type-C端子にのみ対応しているので、その端子だけ調べればOKです。MacBook Pro(M4)の仕様を見てみると、W数は記載されていませんが「充電」と書いてあります。そして、付属の充電器には最低でも70WのUSB-C電源アダプタが設定されているの、MacBook ProのUSB-C端子はUSB PDに対応していることが分かります。(仮に、USB PD非対応だとUSB 2.0規格では最大2.5W、USB 3.0規格では最大4.5Wしか給電できないので、USB-C端子を介した充電はできないはずです。)
ノートパソコンは、性能によって必要とされるW数が違います。ミドルクラスの場合だと、約45W~60Wくらいで、ゲーミングPCやMacBook Proなどのハイエンドクラスになる約65W~100Wの電力が必要となります。ちなみに、スマホは約18W~20W、タブレットは約18W~30Wくらいです。例えば、ASUSの「Zenbook S 13 OLED UX5304VA」やMSIの「Prestige 16 AI Studio B1V」、Dellの「Inspiron 13」、Acer「Swift Go 14 SFG14-72」といった製品のUSB PDは最大約65Wとなっています。
調べても分からない場合は、付属のACアダプタの出力をワットチェッカーで調べると良いです。付属のACアダプタは、ノートパソコンに十分な電力を送れるよう設定されているので、計測した数字以上のUSB PD接続すれば、もっとも急速に充電できるはずです。
まとめ
今回は、USB PDについてやUSB PD対応ノートパソコンの調べ方についてまとめてみました。USB PDは、バッテリーの充電がすぐに完了する便利な機能ですが、端子形状が同じなため見分けるのが難しく、ましてやノートパソコンなどの電子機器には、しっかりと記載されていないことが多いです。
少し知識がないと、よく分からない機能ですが、便利な機能なので、ぜひ使いこなしてみて下さい。以上「う見分ければいい?USB PD対応ノートパソコンの調べ方!」についてでした。