デスクトップユーザには、欠かせないディスプレイモニター。ノートPCよりも大きな画面が特徴的で、広い画面領域を使って作業効率が捗るうえ、大きな画面でみる映像はスマホでは味わえない迫力感があります。また、最近のディスプレイモニターには、映像内容に合わせて様々なピクチャーモードを選択できたり、AIが色合いやコントラストを自動で調整する機能が搭載されるなど、日々進化しています。
そんなディスプレイモニターですが、デスクトップユーザーにもノートPCユーザーにもおすすめな機能があります。それがUSBのアップストリーム/ダウンストリーム機能です。
これらは、ディスプレイの背面あるいは側面に配置されているUSB端子の機能なのですが、まずはこれらの機能と違いについて説明します。
まず、アップストリームについてですが、これはPC本体からの映像やデータを受け取る機能のことです。最近だと、外出先で使用したノートPCを自宅では大画面に出力するために、机に設置しているディスプレイモニターに、そのノートPCを接続して作業するユーザーが増えているのですが、その際にノートPCから伸びたUSBケーブルを接続するディスプレイ側の端子がアップストリームに対応したUSB端子となります。つまり、PC→モニターということです。
次に、ダウンストリームについてですが、これは今説明したアップストリームの逆で、ディスプレイ側のデータをPC本体に送る際に使うUSB端子の機能です。ディスプレイからPCに送るデータなんてあるのか?と思う人もいるかもしれませんね。例を上げると、モニターに搭載されているダウンストリームのUSB端子にキーボードやマウスを繋げることで操作することができます。
また、スピーカーをダウンストリームのUSB端子に接続してPCからの音を鳴らしたり、3.5mm端子にヘッドホンを繋げて音を聞くことも可能です。
ただし、注意点としてダウンストリームに接続して機器を使用するには、必ずディスプレイのアップストリーム端子とPC本体をケーブルで繋げる必要があります。
アップストリーム/ダウンストリームを使った便利な使用例
少し癖のあるディスプレイモニターのアップストリーム/ダウンストリーム機能ですが、うまく使いこなすとかなり便利に利用できますよ。次は、これらの機能をうまく使った使用例を紹介します。
例1:ノートPCを繋いで、簡単デスクトップ環境に
1つ目は、普段からノートPCをメインPCとして使っているユーザーにお勧めの機能です。ノートPCはデスクトップPCと違って、あらゆる場所に持ち運びができるうえ、カメラやマイク、スピーカーなどのパソコン周辺機器の機能を1台に集約した搭載した万能PCです。しかし、持ち運びを考慮した反面、表示画面が狭く、デスクトップPCに比べて作業がしづらいといった弱点を持っています。
アップストリーム/ダウンストリーム機能は、そんなノートPCの弱点を補うことができます。ノートPCのUSB端子とモニター側のアップストリームに対応したUSB端子を繋げれば、ノートPCの画面をモニターの大きな画面に映し出すことができます。さらに、ノートPCの画面を閉じてモニターのダウンストリームに対応したUSB端子にキーボードやマウスを繋げれば、デスクトップPCと同じ作業環境を構築できます。(ノートPCのUSB端子が映像出力に対応している必要があります。)
屋内では大画面で作業して、外出時にはノートPCをそのまま持ち出して作業するという理想的な使い方が可能です。
例2:2台のPCを使い分ける
次は、ノートPCとデスクトップPCを使い分けているユーザーにお勧めの機能です。アップストリーム/ダウンストリーム機能を使うと、例1で紹介した使い方ができるうえ、1台のモニター、キーボード、マウスで、それぞれの2台のPCを操作可能です。
ノートPCをモニターに出力する際は、例1のようにモニターのアップストリーム対応USB端子とノートPCを繋げるのですが、デスクトップPCをモニターに出力する際はノートPCに挿していたケーブルをデスクトップPCに差し替えるだけで完了です。それまで、使っていたキーボードとマウスは自動的にデスクトップPCに繋がるので、簡単に2台のPCを切り替えことができます。
おすすめディスプレイモニター3選
Dell「U2723QE-A」
BenQ「MA270U」
LG「27UQ850V-W」
まとめ
この記事では、ディスプレイモニターに搭載されているUSBのアップストリームとダウンストリームについて解説しました。似たような機器にドックステーションやUSBハブがありますが、機能はそれらと同じです。
便利な機能なので、ぜひ使いこなして上手に使いこんでみて下さい。